LLMOとは何か?
LLMOとはLarge Language Model Optimization(大規模言語モデル最適化)。ChatGPTやClaudeなどのAIが情報を理解しやすいように設計していく技術のこと。
検索エンジンと似ているように思えますが、とある企業がAI(LLM)を使ってAIと対話や検索を行うための検索基盤になるものではないでしょうか。検索エンジンの概念と似ていて混同してしまいがちですが、検索エンジンとは直接的には関係なさそうです(今の所)。
(少し想像すれば、LLM(llms.txt)を導入してAIに貴サイトのURLを露出させます!コンサル的な何かを売ろうとする業者さんは出てきそうですが…笑)
しかしやや強引に考えるならgoogleの焦りやら検索エンジンの「これからの方向性」は想像していけそうです。
ここは大きなポイントですが、市井の人々がLLMOつまりAI内の検索エンジンを日常的に使うとなればgoogle検索エンジンの終わりの始まりになるかもしれません。
同時にAI内の検索エンジンとは、思いっきり「レコメンド型」なんですよね。
一方google検索エンジンは「プル型」となります。
よって、LLMOがどうというより、「プル型」vs.「レコメンド型」の観点でより世界中のユーザーはどちらを支持していくのか?検索行動自体どちらが使われるようになっていくのか?が気になる所です。もしかしたら私しか気にしていないかもしれません。
google vs.tiktokの勝敗
レコメンド型の第一想起といえばTikTokやYoutubeが挙げられると思います。
TikTokであれば、そのユーザーにとって興味のある関心事、嗜好などをアルゴリズムを使って自動でどんどん関連動画を差し出していく型のことですね。
数年前にはなりますが、google vs. TikTokのような構造があって結局TikTokに軍配が上がりました(ソースなくてごめんなさい。当時はあったんですよ。)
調査結果としては以下。

https://www.statista.com/statistics/1480098/online-search-social-media-first-by-generation-usa/
Z世代はより多くtiktokのレコメンド型を使っているという調査結果です。
全世代の調査結果は現在確認されておらずあくまで若い世代の調査結果ですが、googleは全世代のユーザー動向というのはビッグデータとしてとっくに把握していることでしょう。
では、世界企業の動向はどうでしょうか。
Microsoft,NVIDIA,openAIのパートナーシップ
マイクロソフト社、エヌビディア社、openAI社の技術連携や協力関係のパートナーシップを締結していることは周知の事実かと思います。
参考:https://news.microsoft.com/ja-jp/2024/03/19/240319-microsoft-and-nvidia-announce-major-integrations-to-accelerate-generative-ai-for-enterprises-everywhere/?utm_source=chatgpt.com
(※関連した公式発表や声明文はたくさんあるのでご興味ある方は調べてみてください)
次に全分野での時価総額ランキングはというと…

open AIの検索エンジンは丸きりレコメンド型なんです。これに加えてopneAI社も含んで本気モードでいわゆるインターネットを変えていこうとする強い意思が感じられます。
NVIDIA CEOのスピーチがわかりやすい
(※皆さん英語がんばってください。私もわからないのでだいじょうぶです。字幕ないけど)
2025年1月にあったNVIDIAのCEO,Keynote Livestreamが非常に参考になりました。
検索エンジンという小さい枠でどうのというのではなく、これからのPCやインターネットを考えた時にどうなっていきたいという世界企業としての表明が一部ありました。検索エンジンという小さい概念ではなく「大きな潮目としてこうしていくんだ」という指標のようにも感じられます。(Microsoft,NVIDIA,openAIが組んで本気出したらgoogleなんて終わりやね白目)
そんな中でも私たちにとって検索エンジンというのはとても大きな事柄ですから検索エンジンやSEOerに関係ありそうな所をざっくりまとめますと、
Windows95はコンピュータに革命をもたらしました。windows95のcomputing modelはAIにとって完璧ではありません。これから私たちが実現したいのは、将来においてAIが基本的に(ほとんどすべてを)あなたのAIアシスタントになることです。
既存の3DのAPI,ビデオのAPIの代わりにジェネレーティブなAPI,3DのジェネレーティブなAPI,言語のAPI,他にサウンドに関するAPIが必要です。
クラウドに対する膨大な投資を活用しつつ、これらを可能にするシステムが必要です。
AIモデルを新たにプログラミングする方法を新規で生み出すことは不可能です。
よって、Windows PCを世界トップクラスのAI PCにできる方法を見つけられたらそれはもう素晴らしいことなのです。
(あと、おまけですがNVIDIAがTOYOTAと提携し、AIを使っての自動運転技術の開発を加速させるという発表もあり、TOYOTAが採用されたことについて同じ日本人としてとてもうれしかった。
すぐにTOYOTAの株価を見にいきましたがむしろ下がっていました。)
なぜかLLMO対策という言葉が生まれてしまった
SEO in 2025 pic.twitter.com/7GsPGwvtpc
— AJ Ghergich (@SEO) April 17, 2025
この記事を書いているのが2025/05/06。現時点では”AIの中でSEO対策すること”(言い方合ってますかね…)を「LLMO対策」「AIO対策」「AEO対策」などと呼ぶらしいです。
ここでは仮にLLMO対策と呼ぶことにします。
はっきりいって私にはLLMO対策の方法なんて1mmもわかりません。SEOもわからないのに、わかるはずもないのです。
ただ、AIにクライアントサイトや自サイトを露出しやすくする候補を妄想するならいくつかできると思います。
もちろん私の妄想範囲内です。
その分野での第一想起になれ
その人がAI内で検索する時、よりその分野での第一想起される企業サイトが引用される可能性が高いですよね。
大きな方向性としては、AI内の会話の中で
- AIとの「最初の会話で」引用される第一想起サイト
- AIとの会話が深まるにつれてよりそのユーザーに合ったサイト
このうちのどれかだったとして、その業種業態の第一想起サイトになることはやはり強いのではないでしょうか。
すると、第一想起の存在になるためには指名検索・言及等を増やすことになると思います。
ccLTD廃止から推測できること(よりパーソナライズ化)
引用元:https://blog.google/products/search/country-code-top-level-domains/
Here’s an update on our use of country code top-level domains.
When you’re searching on Google, we aim to provide the most useful information, and many times that includes providing locally relevant search results. Historically, as a part of our process to provide localized results, we’ve used country code top-level domain names (ccTLD), such as google.ng for Nigeria or google.com.br for Brazil.
Over the years, our ability to provide a local experience has improved. In 2017, we began providing the same experience with local results for everyone using Search, whether they were using google.com or their country’s ccTLD.
Because of this improvement, country-level domains are no longer necessary. So we’ll begin redirecting traffic from these ccTLDs to google.com to streamline people’s experience on Search. This change will be rolled out gradually over the coming months, and you may be prompted to re-enter some of your Search preferences in the process.
It’s important to note that while this update will change what people see in their browser address bar, it won’t affect the way Search works, nor will it change how we handle obligations under national laws.
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日本語訳:
Googleで検索する際、私たちはできるだけ役立つ情報を提供することを目指しており、多くの場合、それは地域に関連した検索結果を提供することを意味します。これまで、ローカライズされた検索結果を提供するための一環として、ナイジェリア向けの「google.ng」やブラジル向けの「google.com.br」など、国別コードトップレベルドメイン(ccTLD)を使用してきました。
しかし、年々、地域に適した検索体験を提供する能力が向上しており、2017年からは、google.comでも各国のccTLDでも、すべてのユーザーに対して同じように地域に関連した検索結果を提供できるようになりました。
この改善により、国ごとのドメインはもはや必要ではなくなりました。そのため、これらのccTLDからのトラフィックをgoogle.comへリダイレクトする対応を開始します。これにより、検索体験がよりスムーズになります。この変更は今後数ヶ月をかけて段階的に導入され、その過程で検索設定を再入力するよう求められる場合があります。
なお、この変更によってブラウザのアドレスバーに表示されるURLは変わるかもしれませんが、検索の仕組みや、Googleが各国の法律に従って対応する方法には影響はありませんのでご安心ください。
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つい最近になってccLTDの廃止の発表がありました。
これは何を表しているのかというと、よりパーソナライズ化された検索エンジンになっていくであろうと予測できます。
SEOに夢中になり過ぎてしまうと忘れがちですが、googleは検索エンジンを無料で提供したい会社ではないということです。
あくまで利潤追求組織ですから、ビッグデータやユーザー行動を集めて広告費を稼ぎたいです。
すると、世界中のユーザー動向を含むマーケティングについて非常に確度の高い数字を把握していることは想像に難くないでしょう。
すると、ccLTDの廃止についてもより、パーソナライズ化されたよりそのユーザーにとっての地域性特化に注力していくという現れでしょうから、AI内検索エンジンを意識していることが推測できますね。
AI内検索エンジンが世界中の多くの人々に浸透してしまえば(世界中の多くの人々の身体の一部になってしまう)googleがお払い箱になってしまうことをgoogleもわかっているのではないかということです。
前置きが長くなってしまいましたが、この考えを利用すると地域特化に強いサイト構築をしていくのも方法のうちの一つと推測できます。
LLMから考える採用枠
googleであればAI overviewですが、AI overviewは検索ランキングアルゴリズム+LLMで形成されていますが、LLMを理解しなければ話になりません。私はぜんぜんLLMを理解できていません。
理解できていないながらも勉強した範囲ではLLM=大きな言葉の頭脳であったり、こういうことを言ったらこういう答えが多いというケースを常時学習している状態ではないでしょうか。
ここでAIを使っているユーザー行動を想像すると、ユーザーはいつでも○○とは?と一つの質問だけでAIに聞いていないはずということです。
例えば、愛犬にとって良いペットフードを探しているユーザーは
- 人気のあるペットフードは?
- 愛犬は皮膚が弱いのでどんなペットフードを選べばよい?
- 無添加のペットフードで人気のあるペットフードを教えて
あくまで一例として挙げましたが、AIに質問する内容は刻々と変わっていくと考えられます。
すると、自サイト(クライアントサイト)が扱う商品の最大の特徴を検索意図や月間検索ボリューム等考慮しつつ、「より質問に対してピンポイントに回答しているサイト」もAIに補足されやすいのでは?と考えます。
※しっかし、最後は広い海岸で星の砂を探すような行為ですね…あとは鬼の検証で追いつくのか…私には追いつく自信が1mmもないです。
とまあ、文章の帰結として何らLLMOから逸れた内容にはなってしまいましたが、検索エンジンがこれからどうなっていくか(というあくまで未来予測的妄想)、とかgoogleの焦りみたいなのは一つの導線として見えてくるのではないだろうかというお話でした。
腕の良いSEOerは半年先、一年先の未来予測をしつつ新しい施策を生み出していきますから、未来予測的妄想も良いものです。
ぜひあなたの未来予測(新施策)も私にだけ教えてください。